いえるの日記帳

「いえる」とは癒える、言える、家る場所を提供するお店のこと。店の名前は決まったけどサービスは未定。準備中です。

お金ってすごく大事。

お金の使い道について結婚してから毎月ぐらい話をしている。

理由は僕の使途不明金による、お金の流失を防ぐためだ。

独身時代僕はお金の流れについて意識をしたことがなかった。給料は貰った分だけ全て使うという浪費家であった。自分では無駄なものに使っている意識はなく、自分がこれは、と思ったものに使っていたつもりだったが、後で振り返ってみると何に使ったのか思い出せないものが多かった。自己投資だと自分に思い込ませて金銭に糸目をつけず、と言っても高額な商品を買うということはなく、欲しいなと思うものを買ってみたり、体験したいところ、行きたいところに行くためにお金を使っていた。

そうすると10年以上社会人を続けて、実家暮らしも半分近くあったのに貯蓄は0で。

結婚した当初はお金がその月の給料しかないという状態であった。

そのために、結婚当初必要であった物品は全て妻に払ってもらった。生活資金はあっても余剰金がなく、必要物品まで使えるお金がなかった。悲しい30代の男であった。ある意味で言うとその数カ月はヒモであったと言っても過言ではない。

お金の話をすることに抵抗感は強かったが、上記の通りお金についての主導権は全くもっておらず、依存する形であったために僕の意見は取り入れられることはなく、話し合いの場は設けられる形となった。

そしてその当時僕が自由に使えるお金は存在せず。全て承認制であったということは想像に難くないと思う。欲しいものが当時は買えなかった。貧しい体験を始めたしたような感じだった。

別に幼少期から自宅が裕福であった訳でなく、贅沢をした思い出はない。しかし、貧困を極めたということもなく、欲しいものがあれば買ってもらえるし、お小遣いは定額制ではなく、使いたいときに貰えるというシステムであった。

そのため、お金というのに苦労したという思いはない。

バイトや仕事を始めてからは自分でお金を自由に使えるということで、欲しいと思ったものはどんどん買った。特に書籍に関してはどんどん買った。今思えばなんでこんな本を買ったのかというようなものもあるが、その当時は欲しかったのだから仕方がない。

熟考してものを買うようなことはなく、財布と相談して、買える金額のものは欲しいと思った時に買うのが僕の考えで、旬を逃すと無価値なものとなると思っていた。

確かに旬ではあったが、時間が経過すると無用の長物のようなものばかりで本棚が占拠されている。ただ思い出として当時はそんなことに悩んでいたのかというのが分かるから、それはそれで有用なものであるのかもしれないと、実家の本棚が思い出のアルバムと化してしまっている。

そういう時代を過ごしたために、承認制というのは非常に苦痛を感じる。ちょっとしたものでも一旦立ち止まり、これが本当に必要であるのかと頭を悩ませる必要がある。当初はその時間がなんと無駄であるのかと感じていたし、無駄に脳を疲れさせている。ちょっとお金を払えばそんなストレスなんて解消されるのにと思っていた。

そう買い物は多くの人にとって、そうであるように僕にとってもただのストレス発散でしかなかったということに気づいてしまった。買って満足というレベルでしかなかったんです。お金という非常に大事なものがその場のストレスを解消するという非常に徳の低い使われ方をしていたのです。そらお金に見放される訳です。

齢30を過ぎてようやく気づけたのです。お金の大事さと使い方の稚拙さに。

お金の使い道についての話し合いをしていなければ、今でもそのことに気づくことはなかったでしょう。

いやいや続けていたことが僕の心を徐々に成長させていたのです。

おかげでコンビニなどでお金を消費する機会が減りました。低価格の服屋で勢いで無駄に服を買うことが減りました。外食でチェーン店を利用する機会が以前より減りました。本をとりあえずポチることが減りました。

本当にこれは必要で、買って手元にあることで僕を満足させることができるのかということを考えるようになりました。

その分以前より商品に対しての文句を言うようになりました。お金を使う際に散々悩み結果モノとお金の価値が等しい、もしくはお金以上にモノの方が価値が高いと感じて購入した者なので満足が行かない商品が手元に来ると、悪態をつくようになりました。

以前であれば勢いで買ったし仕方ないかと思えましたが、吟味した挙句しょうもないものが来るとはなんたることかとモノを作ったところ、販売したところに対して憎悪の念を抱くようになりました。この価格設定はどう考えても間違っている。詐欺であると。

しかし、それを見抜けなかった自分の目がないからだと今までそのような視点でお金を使ってこなかったツケが今回ってきていると実感しています。

命の次に大事なお金なので十分に使い道を吟味していきたいと思っています。

それが自分を満足させるための近道でもあると思うので。

 

大丈夫、きっとうまくいくよ。